今月は学びの場所を特集しました。保育所や幼稚園から小中学校、高等学校、大学まで、それぞれ違った事情はありますが、教育により子どもたちの将来を切り開こうとしていることは共通しているように思います。そもそも建築をつくるということは将来を構築することだと思います。それは学びを考えることと同じこと。街に開いた大学としての東京音楽大学や、あらゆるところに学生の居場所をつくった追手門大学、全寮制の中高一貫校の場所を連続させた叡智学園中学・高等学校、地域の施設と一体になった八幡浜の保内児童センター・保育所、特区により公園の中につくったり、既存建築の中につくられた豊中市の保育所の試み、高齢者施設や地域の資源と連携した保育所など、それぞれ新たな関係をつくる建築が試みられています。教育を実践するためには、場所を考えることも大事なのだと思います。将来のために今、何ができるのか。そこに建築が持つ可能性が生かされるのだと思います。
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