出演: ウィリアム・ロス, アレクシス・ブレデル, ジョナサン・ジャクソン
言語: 英語
字幕: 日本語 ほか
このディズニー映画にはクラシックな趣があり、『秘密の花園』や『フェアリーテイル』などのファミリー向け人気映画に比べても引けをとらない。長年にわたって愛読されてきたナタリー・バビットの児童書を翻案した作品で、原作とは若干異なるが、節度は保たれている。
この魅力的な寓話は、永遠に生き続けるタック一族を中心に描いたものだ。不思議な泉の水を飲み、不老不死の体になってしまったタック家の人々は、自分たちの秘密を悟られないようにしながら長い歳月を生きてきた。だが1914年、厳格な上流家庭の一人娘、ウイニー(アレクシス・ブレデル)の前に姿を現す。前向きに生きているジェシー・タック(ジョナサン・ジャクソン)と出会ったウイニーはタック家の人々(シシー・スペイセク、ウィリアム・ハート、スコット・ベアーストー)に惹かれていくが、彼女の両親は娘が誘拐されたのではないかと危ぶむ。
ウイニーとジェシーの若々しい恋は原作にないものだが(バビットの本に登場するウイニーはもっと幼い)この映画にはふさわしく、実に好感がもてる。剣呑な謎の男を演じたベン・キングズレーも非の打ちどころがない。同じく味わい深い『マイ・ドッグ・スキップ』に引き続き、ジェイ・ラッセル監督が手がけた本作品は厚みがあり、人生を歩むことに対する素晴らしい祈りそのものとなっている。
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