[雑誌]住宅特集 2019年11月号 zip

特集:開かれる軒と窓 —内と外の関係のデザイン
軒と窓から、建築はいかなる可能性をもつか。これが今月号のテーマです。
住宅にとって軒と窓は、光と空気を制御し、雨や風から守り、陰影をもたらすという、気候や風土に対応した重要なエレメントであり、そこに営まれる暮らしに自然や都市を引き寄せ時に遮断するものです。そのデザインは、建物の内と外という、異なるものの境界のあり方を考えることであり、住宅にとっての根本を成す重要なものだと思います。
今月号では、住宅の内なるものと外なるものを決定する軒と窓に注目し、その機能を拡張させることでいかに新しい価値を創造し得るかという視点で作品を集めました。小さいな家の大きな窓によって街へ飛び出したような場所をつくり出すもの、軒をさまざまな方向に延ばして内部を延長させ周辺と結び付けるもの。窓辺をつくり人のアクティビティを誘発するものなど、内と外の関係のデザインによって新たな環境を創造した住宅を紹介します。手法や思考はさまざまですが、共通するのは、日本の住宅のもつ機能性やそこに現れる美しさを理解したうえで、常識に捕らわれずに豊かな住まいの空間を生み出す創意です。拡がる可能性を見ていただきたいと思います。

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